イーサリアムは、ビットコインに次ぐ時価総額を誇る主要な暗号資産です。

名前は聞いたことあるけど、具体的などんな特徴があり、他の仮想通貨との区別がつかない人もいるかもしれません。

そこで本記事では、イーサリアムの特徴や歴史などについて詳しく解説します。

イーサリアムの基本的な仕組みはもちろん、NFT決済や資産保有といった具体的な用途も紹介します。

またビットコインとの違いや今後の将来性まで、初心者の方にも分かりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。

イーサリアムとは

イーサリアムは、ヴィタリック・ブテリン氏らによって開発された暗号資産です。

時価総額はビットコインに次ぐ世界2位を誇っており、1ETH=440万円を超えています。(2025年11月時点)

イーサリアムは「分散型アプリケーション(dApps)を動かすためのプラットフォーム」の役割も担っています。

アプリ開発はもちろん、さまざまなサービスや契約を自動的に実行できる仕組みを構築するのに、イーサリアムはかかせません。

イーサリアムの特徴

イーサリアムの特徴は、暗号資産として価値があるだけではありません。

イーサリアムが持つ大きな特徴として次の2つを紹介します。

スマートコントラクト

イーサリアムの最大の特徴は「スマートコントラクト」機能の搭載です。

スマートコントラクトとは、契約の条件をあらかじめプログラム化し、その条件が満たされた場合に契約を自動的に実行する仕組みです。

人や仲介者を介さず、ブロックチェーン上で契約が透明かつ確実に行われるため、人員コストやミスのリスクを避けられます。

今後は不動産投資や保険の契約など、重要な取引でスマートコントラクトの利用が期待されます。

そのため、スマートコントラクト機能を持つイーサリアムは、現在様々な業界から注目を集めているのです。

dApps 構築のプラットフォーム

イーサリアムは、分散型アプリケーション「dApps(Decentralized Applications)」を開発・実行するためのプラットフォームとしての役割があります。

dAppsでは、ブロックチェーン上での動作によってユーザー同士が全ての取引を監視・管理するため、データの改ざんが極めて困難です。

DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)など、現在急成長しているWeb3関連サービスの多くも、イーサリアムを利用しています。

分散型アプリケーションが開発できるプラットフォームはいくつかありますが、最も大きなシェアを占めているのがイーサリアムです。

イーサリアムの歴史

イーサリアムは、2013年に当時19歳だったヴィタリック・ブテリン氏によって構想が発表されました。

彼はビットコインの可能性に気づきつつも、その機能の限界を感じ、より汎用性の高いブロックチェーンの必要性を感じてイーサリアムを開発しました。

2014年にはクラウドファンディングを実施し、開発資金を調達して、2015年7月30日に正式にローンチされました。

当初はビットコインと同じPoW(Proof of Work)を採用していましたが、処理速度の遅延や環境負荷の高さが問題となっていました。

イーサリアムは、スケーラビリティを向上させるため、2022年9月に承認方式をPoS(Proof of Stake)に移行しています。

2024年にはアメリカでイーサリアムが現物ETFに承認されたため、今後はいっそう取引が活発になる可能性が高いです。

イーサリアムの用途

イーサリアムは、その高い汎用性から暗号資産としての取引だけでなく、多岐にわたる分野で利用されています。

イーサリアムの具体的な用途として次の3つが挙げられます。

NFTの決済

NFT(非代替性トークン)は、デジタルアートやゲーム内アイテムなどの唯一無二の価値を証明する技術です。

現在NFTの売買や発行において、イーサリアムが最も広く利用されています。

多くの人気NFTマーケットプレイスがイーサリアムを基盤としているため、NFT取引をするための決済通貨として用いられています。

資産としての保有

イーサリアムは暗号資産としての需要も高く、時価総額も世界2位となっています。

投資家がイーサリアムを保有する最大の要因は、スマートコントラクトやdAppsプラットフォームの将来性です。

今後スマートコントラクトやdAppsの需要が高まれば、自然とイーサリアムの価値も高まります。

クラウドファンディング

イーサリアムの用途として「クラウドファンディング」として利用する人も少なくありません。

具体的には、イーサリアムが持つスマートコントラクトを使えば、透明性の高い資金調達が自動で実行できます。

さらに、法定通貨によるクラウドファンディングよりも処理が速く、コストが安いのもイーサリアムを使う理由の1つです。

イーサリアムに関するよくある質問

最後に、イーサリアムに関する疑問や質問についてまとめました。

イーサリアムについて不明な部分があるなら、ぜひ参考にしてください。

イーサリアムの発行枚数は?

イーサリアムには発行枚数の上限がありません。

発行枚数が増えれば価格が下がるため、イーサリアムでは取引時に支払われる手数料(ガス代)の一部をバーン(焼却)する仕組みが導入されています。

バーンによってイーサリアムの流通量を調整し、市場価値をコントロールしています。

イーサリアムとビットコインの違いは?

イーサリアムとビットコインの違いについて以下の表にまとめました。

項目イーサリアム(ETH)ビットコイン(BTC)
主な目的dApps開発のプラットフォーム分散型決済システム価値の保存
スマートコントラクト機能ありなし
発行上限なし(ただしバーン機能あり)2,100万枚
処理速度dApps用に設計され、比較的速い決済用に設計され、比較的遅い

ビットコインが「デジタル資産」として価値を重視しているのに対して、イーサリアムは分散型アプリケーションを動かす「燃料」的な役割があります。

イーサリアムの価格は今後上昇する?

イーサリアムの今後の価格動向については、多くの専門家がポジティブな見解を持っています。

イーサリアムが今後上昇する根拠として次の3つが挙げられます。

  • Web3.0領域での需要拡大: dApps、DeFi、NFTなどのWeb3の基盤としての利用増加
  • 技術的な進歩: 「The Merge」後のスケーラビリティ改善への期待
  • 機関投資家の参入: 大手企業や機関投資家による採用・投資が増加

もちろん暗号資産市場全体の動向や規制などによって価格が急落する要因もゼロではありません。

しかし「ビットコインを超える」という議論がされるほど、イーサリアムの将来性には大きな期待が寄せられています。

イーサリアムの購入方法は?

イーサリアムを購入するには、国内・海外の暗号資産取引所に口座を開設するのが一般的です。

  1. 暗号資産取引所を選び、口座を開設する。
  2. 日本円を入金する。
  3. 取引所内でイーサリアムを購入する。

最近では、メルカリなど一部プラットフォームでは、ポイントを利用して購入できるサービスも増えています。

資金ゼロでイーサリアムを取得できるため、ポイントを使って少額投資を始めてみてはいかがでしょう。

イーサリアムが破綻するリスクは?

イーサリアムが「破綻」する可能性は、現在のところ極めて低いと考えられています。

理由として、世界中で数多くの開発者や企業がイーサリアムのブロックチェーン上で活動しているからです。

しかし、技術的な欠陥が発覚したり規制による突然の制限がかかったりすると、イーサリアムの価値が下落する危険性があります。

また、画期的な技術開発によって新しいブロックチェーンが台頭すれば、イーサリアムの価値は下がります。

破綻のリスクはないものの、未来永劫安泰というわけではないため、イーサリアムで投資をするなら注意が必要です。

まとめ

本記事では、イーサリアムの特徴や用途について解説してきました。

イーサリアムは、「スマートコントラクト」と「dApps」のプラットフォームとして、Web3時代の中心的な役割を担っています。

NFT決済や資産保有などの用途を考えると、今後の成長に大いに期待できます。

ただし、規制強化や競合の台頭によるリスクがあるのも忘れないように。

イーサリアムに興味があるなら、信頼できる暗号資産取引所で購入し、仮想通貨投資を始めてみてはいかがでしょう。