【2026年1月15日】 日本人起業家が米国で設立した証券インフラスタートアップ、AlpacaDB Inc.(以下、アルパカ)は15日、シリーズDラウンドで1億5,000万ドル(約230億円超)の資金調達を実施したと発表した。これにより同社の企業評価額は11.5億ドル(約1,800億円超)に達し、いわゆる「ユニコーン企業」の仲間入りを果たした。

金融の「裏方」を支えるAPIビジネスの革新

アルパカは、横川毅氏と原田均氏という2人の日本人共同創業者によって米国で立ち上げられた企業である。同社のコア事業は、証券会社やフィンテック企業向けに、取引システムをAPI形式で提供するBtoBビジネスだ。

従来、証券プラットフォームを構築するには膨大な開発コストと複雑なライセンス管理が必要であった。しかし、アルパカの「証券インフラAPI」を利用することで、金融機関は自前でシステムを構築することなく、株式、ETF、オプション、さらには暗号資産(仮想通貨)の取引機能を迅速に顧客へ提供することが可能になる。

現在、世界40カ国以上、300社を超える金融機関が同社のインフラを採用しており、管理される証券口座数は900万口座を突破。名実ともに世界の金融インフラを支える重要企業へと成長している。

資産トークン化(RWA)市場での圧倒的シェア

アルパカの成長を加速させているのが、現実資産(RWA)のトークン化分野だ。同社はDeFi(分散型金融)と伝統的金融を繋ぐ架け橋として、米国株やETFのトークン化インフラを提供している。

2025年9月には、大手RWAプロジェクトのOndo Financeと提携。トークン化プラットフォーム「Ondo Global Markets」に対し、清算・カストディ(保管)サービスを提供している。この仕組みにより、世界中の投資家が24時間体制でトークン化された米国証券にアクセス可能となった。

特筆すべきは、アルパカのトークン化事業における市場支配力である。2025年末時点での世界市場シェアは**94%**に達しており、カストディ残高は4.8億ドルを超えている。

日米の大手金融・著名投資家が結集

今回の資金調達には、リード投資家のDrive Capitalに加え、国内外の有力企業や投資家が名を連ねている。

  • 伝統的金融: 三菱UFJイノベーション・パートナーズ、BNPパリバ、シタデル・セキュリティーズ
  • 暗号資産業界: 大手取引所Kraken(クラーケン)
  • 個人投資家: 本田圭佑氏(X&KSK)、RevolutやKlarnaの共同創業者

調達した資金は、さらなるDeFi関連プロダクトの拡充や、機関投資家向けの取引機能強化に充てられる方針だ。

日本国内でもSBI証券との連携を深めるなど、アルパカのインフラは日本の投資家にとっても身近な存在になりつつある。Web3と伝統的金融の境界が曖昧になる中で、アルパカが果たす役割は今後さらに重要性を増していくだろう。

出典

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000015818.html