防衛省は24日、公式X(旧Twitter)アカウントを通じて、国会での答弁資料の素案作成において生成AI(人工知能)の活用を開始したと発表した。

官僚の長時間労働の大きな要因となっている「国会対応業務」の負担軽減と効率化を目的としており、中央省庁における「働き方改革」を後押しする先進的な取り組みとして注目を集めている。

1. 省内有志が「国会答弁作成AIアシスタント」を独自開発

今回の取り組みの最大の特徴は、外部のベンダーに丸投げするのではなく、防衛省内の有志職員らによって開発された専用ツール「国会答弁作成AIアシスタント」を活用している点だ。

機密性の高い情報を扱う防衛省の特性上、情報漏洩リスクを徹底的に排除する必要がある。そのため、セキュアな環境下で過去の膨大な国会議事録や政府見解を学習・参照させ、安全かつ迅速に精度の高い答弁素案を出力できる独自の仕組みが構築されているとみられる。

2. 第221回特別国会から一部部局で実戦投入

同省の発表によると、この生成AIツールは、2月18日に開会した「第221回特別国会」の会期に合わせて、すでに省内の一部部局において試験的な運用がスタートしている。

国会答弁の作成は、議員からの質問通告を受けてから徹夜での作業(いわゆる「国会待機」)になることも珍しくない。AIが関連資料を瞬時に読み込み、一定のフォーマットに沿った「たたき台(素案)」を自動生成することで、職員は内容の精査や高度な政策的判断など、人間本来の業務に集中できるようになる。

3. 検証を経て「省全体」への本格展開も視野に

防衛省は今後、今回の一部部局での試験運用を通じて、生成AIツールの回答精度や実際の業務効率化への寄与度、セキュリティ面の安全性を多角的に検証していく方針だ。

このテスト運用で十分な効果が実証されれば、省全体としての利用(全庁展開)が可能かどうかの本格的な検討フェーズに入る。霞が関(行政機関)における生成AI活用の成功モデルとなれば、他省庁へも同様の動きが波及していく可能性が高い。

出典

https://twitter.com/ModJapan_jp/status/2024829411011485818