京都大学 人と社会の未来研究院の熊谷誠慈教授らの研究グループは、株式会社テラバースおよび株式会社XNOVAと共同で、仏教AIを搭載したヒューマノイドロボット「ブッダロイド」を開発したと発表した。

これまで画面上やAR(拡張現実)空間に留まっていた仏教AIが「身体性」を獲得したことで、対面環境において物理的な存在感を伴うコミュニケーションが可能となり、宗教・哲学とテクノロジーを融合する「伝統知テック」の新たなフェーズとして注目を集めている。

1. 既存の「ブッダボット」が現実空間へ進出

同研究グループはこれまで、2021年に仏教対話AI「ブッダボット」を、2022年には視覚・聴覚コミュニケーションを可能にする仏教AR「テラ・プラットフォームver1.0」を開発するなど、宗教AIプロダクトの社会実装を牽引してきた。

今回の「ブッダロイド」はこれらの集大成とも言えるものであり、チャットボットやAR・VRといったデジタル空間の枠組みを超え、人々の目の前に「物理的な存在」として現れる画期的なアプローチとなっている。

2. 最新ヒューマノイド「Unitree G1」を活用

本プロジェクトにおいて、ロボットのハードウェアにはUnitree Robotics社製の最新ヒューマノイドロボット「Unitree G1」が採用されている。これに既存の仏教AIシステムを統合することで、対話の文脈に応じた身振り手振りや、対面ならではの温かみのあるインタラクションを実現した。

これにより、人間は単なる「機械への入力」ではなく、対面環境における「存在感(プレゼンス)」を伴った相互作用を体験できるようになるという。

3. 将来的な「宗教儀礼の補助・代替」も見据える

研究グループは、このブッダロイドの登場により、将来的には人間の僧侶が行ってきた宗教儀礼の一部をAIロボットが補助、あるいは代替していく可能性も想定している。

過疎化による寺院の維持困難や、人々の宗教離れが社会課題となる中、テクノロジーを用いて伝統的な心のケアや仏教の教えを現代にアップデートする試みとして、今後の実証実験やさらなる機能拡張が期待される。

出典

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2026-02-25