Web3・ブロックチェーン領域は、金融・ゲーム・エンタメ・行政まで幅広い産業を巻き込みながら急速に成長しています。海外プロジェクトが注目されがちですが、日本にも世界水準の技術力と実績を備えたWeb3・ブロックチェーン企業が数多く存在します。本記事では、国内で特に注目度の高い企業を10社厳選し、事業内容・強み・関連トークンまでまとめて解説します。国内Web3企業への投資検討や提携先探し、転職活動の参考としてご活用ください。

日本のWeb3・ブロックチェーン業界の現状

2023年以降、日本政府は「新しい資本主義」の柱としてWeb3推進を掲げ、自民党のweb3プロジェクトチームを中心に税制・法制度の整備が進んでいます。法人保有の暗号資産に対する期末時価評価課税の見直しや、電子決済手段(ステーブルコイン)の法整備など、事業環境は着実に改善しています。

こうした流れの中で、ゲーム・エンタメとの親和性の高さを武器にした国内Web3スタートアップや、メガバンク・大手SIerと連携するエンタープライズブロックチェーン企業が存在感を高めています。

おすすめ企業の選定基準

本記事では以下5つの観点から、日本のWeb3・ブロックチェーン企業を評価しています。

  • 事業実績:ローンチ済みプロダクトの有無、ユーザー数や取引量などの実績
  • 技術力:独自チェーン・プロトコル・スマートコントラクトの開発力
  • 提携・エコシステム:国内外大手企業、自治体、中央銀行などとの連携
  • 規制対応:金融庁・資金決済法・暗号資産交換業などへの適合体制
  • 将来性:ロードマップの明確さ、資金調達状況、人材の厚み

日本のWeb3・ブロックチェーン企業おすすめ10選

1. 株式会社Double Jump Tokyo(ダブルジャンプトーキョー)

会社概要:2018年設立。東京都新宿区に本社を置く日本を代表するブロックチェーンゲームスタジオ。代表取締役は上野広伸氏。

主要プロダクト/サービス:日本発NFTゲームの先駆けである「My Crypto Heroes」、資産性ミリオンアーサー、そしてゲーム特化ブロックチェーン「Oasys」の共同創業メンバーとしての役割。

強み・注目ポイント:NFTゲーム運営の知見に加え、大手IPとコラボしたブロックチェーンコンテンツ開発支援(Web3コンサルティング)に強み。国内ブロックチェーンゲーム市場のリーディングカンパニーとして、業界団体の中核も担います。

公式サイトhttps://www.doublejump.tokyo/

2. Startale Labs(スタートアレイラボ)/Astar Network

会社概要:Astar Networkの開発を主導する渡辺創太氏が代表を務めるシンガポール/日本拠点のWeb3スタートアップ。Sony Block Solutions Labsとの合弁でSoneium(Ethereum L2)の開発を進めています。

主要プロダクト/サービス:Polkadotパラチェーンから始まった「Astar Network」、ソニーグループと共同開発中の「Soneium」。

強み・注目ポイント:日本発パブリックチェーンとして国内外のエンタープライズ採用実績が豊富。トヨタ、NTTドコモ、博報堂など大手企業との協業が発表されています。

関連トークン:ASTR

公式サイトhttps://startale.com/(Astar Network:https://astar.network/

3. Oasys(オアシス)

会社概要:2022年にシンガポール財団と共に立ち上げられた、ゲーム特化のパブリックブロックチェーン。日本のゲーム会社が多数バリデータとして参画しているのが特徴。

主要プロダクト/サービス:Hub-Layer/Verse-Layerの二層構造を採用し、ガス代無料・高速トランザクションを実現するゲーム向けチェーン。

強み・注目ポイントバンダイナムコ研究所、セガ、SQUARE ENIX、ユビソフト、KDDI、gumiなど国内外のゲーム・通信大手がバリデータに名を連ね、日本のゲーム産業との親和性が突出。

関連トークン:OAS

公式サイトhttps://www.oasys.games/

4. JPYC株式会社

会社概要:2019年設立、東京都千代田区本社。代表取締役は岡部典孝氏。

主要プロダクト/サービス:日本円1円=1JPYCで利用できる前払式支払手段としての「JPYC」を発行。改正資金決済法の電子決済手段(ステーブルコイン)としての発行に向けて登録・認可対応を進めています。

強み・注目ポイント:日本円連動ステーブルコイン領域のパイオニア。自治体との実証や、Web3サービスでの日本円決済インフラとしての採用が広がっています。

関連トークン:JPYC

公式サイトhttps://jpyc.jp/

5. 株式会社HashPort(ハッシュポート)

会社概要:2018年設立、東京都港区本社。代表取締役CEOは吉田世博氏。

主要プロダクト/サービス:暗号資産IEO支援、NFT発行プラットフォーム「HashPalette」、そしてコンソーシアム型ブロックチェーン「Japan Open Chain」(NTTコミュニケーションズやソニー銀行など大手と協業)。

強み・注目ポイント:日本初のIEO実績を持ち、大手メディア・エンタメIPをWeb3に橋渡しする役割を担っています。大阪・関西万博のNFT関連プロジェクトでも採用実績あり。

公式サイトhttps://hashport.io/

6. 株式会社フィナンシェ(FiNANCiE)

会社概要:2019年設立、東京都渋谷区本社。代表取締役CEOは國光宏尚氏。

主要プロダクト/サービス:トークンを活用したクラウドファンディング&ファンコミュニティプラットフォーム「FiNANCiE」。Jリーグクラブ、プロ野球独立リーグ、エンタメIPなどが活用。

強み・注目ポイント:スポーツ・地方創生・エンタメ領域でのトークン発行実績が多数。国内におけるファントークン/コミュニティトークンの最大手ポジションを確立しています。

関連トークン:FNCT

公式サイトhttps://financie.jp/

7. 株式会社LayerX

会社概要:2018年設立、東京都中央区本社。共同創業者は福島良典氏(元Gunosy代表)・松本勇気氏。

主要プロダクト/サービス:プライバシー保護技術を応用したブロックチェーン研究開発、資産運用のデジタル化「三井物産デジタル・アセットマネジメント」への技術支援、法人支出管理SaaS「バクラク」。

強み・注目ポイント:ブロックチェーンで培ったゼロ知識証明や秘匿計算などの研究開発力を、金融・エンタープライズ向けサービスに実装する点が独自。大手金融機関との共同プロジェクトが豊富。

公式サイトhttps://layerx.co.jp/

8. 株式会社メルコイン(Mercoin)

会社概要:2021年設立、東京都港区本社。株式会社メルカリの完全子会社として暗号資産事業を担う。

主要プロダクト/サービス:メルカリアプリ内でビットコインを売買できる「ビットコイン取引サービス」、メルペイと連動した暗号資産決済体験。

強み・注目ポイント:メルカリの月間2,000万人超のユーザー基盤をそのまま活かし、暗号資産をマスアダプションに近づけている国内最大級のWeb3×フィンテック事例。売上金や購入金額の一部をBTCで保有するという体験設計に強み。

公式サイトhttps://about.mercari.com/(メルカリグループ)

9. 株式会社Ginco(ギンコ)

会社概要:2017年設立、東京都千代田区本社。代表取締役社長は森川夢佑斗氏。

主要プロダクト/サービス:暗号資産交換業者向けウォレットシステム「Ginco Enterprise Wallet」、法人向けステーキング基盤、NFT配布インフラ「Ginco NFT Suite」。

強み・注目ポイント国内暗号資産交換業者・銀行・証券・自治体などに幅広くウォレット/ノードインフラを提供する「Web3の裏方」的存在。高いセキュリティ要件に応えるBtoB特化の技術力が評価されています。

公式サイトhttps://ginco.co.jp/

10. ソラミツ株式会社(Soramitsu)

会社概要:2016年設立、東京都渋谷区本社。CEOは宮沢和正氏。

主要プロダクト/サービス:オープンソースのエンタープライズ向けブロックチェーン「Hyperledger Iroha」の主要開発企業。カンボジア国立銀行のデジタル通貨「Bakong」の基盤技術を提供。

強み・注目ポイント中央銀行デジタル通貨(CBDC)や各国政府向けプロジェクトを複数手がける、日本有数の国際派ブロックチェーン企業。会津大学との研究連携など、地域と世界を結ぶ活動でも知られます。

公式サイトhttps://soramitsu.co.jp/

主要10社の比較表

企業名設立年本社主要領域関連トークン/プロダクト
Double Jump Tokyo2018東京・新宿Web3ゲーム・NFTMy Crypto Heroes / Oasys
Startale Labs / Astar2019東京/シンガポールパブリックチェーン・L2ASTR / Soneium
Oasys2022シンガポール財団・日本運営ゲーム特化チェーンOAS
JPYC2019東京・千代田日本円ステーブルコインJPYC
HashPort2018東京・港IEO・NFT・コンソーシアムチェーンHashPalette / Japan Open Chain
フィナンシェ2019東京・渋谷ファントークン・コミュニティFNCT / FiNANCiE
LayerX2018東京・中央エンタープライズ・SaaSバクラク / 資産運用DX
メルコイン2021東京・港暗号資産取引・決済メルカリ ビットコイン取引
Ginco2017東京・千代田法人向けウォレット・ノードGinco Enterprise Wallet
ソラミツ2016東京・渋谷CBDC・エンタープライズHyperledger Iroha / Bakong

日本のWeb3企業を選ぶ際のポイント

① 事業領域と自分の目的を一致させる

ゲーム・ファンコミュニティ・ステーブルコイン・エンタープライズなど、Web3と一口に言っても領域は多岐にわたります。投資・提携・転職いずれの目的でも、自身が関わりたい領域と企業の主軸事業が合っているかを最初に確認しましょう。

② 規制対応・コンプライアンス体制

日本の暗号資産・ステーブルコイン事業は、金融庁・資金決済法・JVCEA(日本暗号資産取引業協会)などの規制下にあります。公的認可の有無、自主規制団体への加盟、監査法人との連携などを確認することで、事業継続性を評価できます。

③ 国内外の提携・導入実績

大手企業や自治体、海外プロジェクトとの提携実績は、その企業の信頼性と将来性を測る重要な指標です。プレスリリースや決算資料、公式ブログを定期的にチェックするとよいでしょう。

④ トークン/プロダクトの実需

関連トークンが存在する場合、その実需(実際に使われるシーン)があるかを見極めることが重要です。単なる投機対象ではなく、プロダクト内で機能するトークンエコノミクスが設計されているかを確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 日本のWeb3企業はどの分野で強みを持つ?

特にゲーム・エンタメ・IP活用領域で世界的に強みを持ちます。Oasysや Double Jump Tokyo、フィナンシェなどが代表例です。また、ソラミツのようにCBDCや政府案件で存在感を示す企業、LayerXのように金融機関向けエンタープライズ領域で実績を積む企業など、多様な強みが共存しています。

Q2. 投資・提携先として注目すべき国内企業は?

上場済み・上場準備中の企業としては、暗号資産交換業者や大手Web3基盤を提供する企業が候補となります。非上場でも、Astar Network(ASTR)やOasys(OAS)、FiNANCiE(FNCT)など関連トークンを通じてエコシステムに参加する方法もあります。投資判断にあたっては、ホワイトペーパー・監査レポート・直近の資金調達状況を必ず確認してください。

Q3. Web3企業への就職・転職のポイントは?

Solidity/Rustなどのスマートコントラクト開発経験、フロントエンド(TypeScript/React)+Web3ライブラリ経験、プロダクトマネジメント経験が特に求められています。未経験からでも、OSSコントリビュート、ハッカソン参加、個人でのdApps開発実績があればアピール材料になります。また、各社が主催するアンバサダープログラムやコミュニティ運営への参加も有効な入口です。

まとめ

本記事では、日本のWeb3・ブロックチェーン企業おすすめ10選として、ゲーム・ステーブルコイン・エンタープライズ・CBDCまで幅広い領域の代表企業を紹介しました。国内Web3業界は法整備が進み、大手企業の参入も加速しています。自分の関心領域と合致する企業を定点観測し、公式情報やコミュニティを通じて理解を深めることが、Web3時代を生き抜くうえで重要です。CoinNinjaでは今後も、国内外の注目Web3企業情報を継続的にお届けしていきます。