Web3のオラクル最大手であるチェーンリンク(Chainlink)は20日、米国株式およびETF(上場投資信託)の市場データを週5日・24時間体制で提供する新サービス「24/5 U.S. Equities Streams」を発表した。

これにより、約80兆ドル(約1.2京円)規模を誇る巨大な米国株式市場へのオンチェーンアクセスが可能となり、伝統金融(TradFi)と分散型金融(DeFi)の境界がさらに曖昧になることが予想される。

取引時間の「空白」を解消

ブロックチェーン取引は24時間365日稼働している一方で、従来のオンチェーンデータソリューションは、米国株式市場の通常取引時間(平日午前9時30分〜午後4時)の単一価格のみを提供することが一般的であった。

このデータの「空白時間」は、株式を裏付けとする金融商品をオンチェーンで構築する際の大きなリスク要因となっていた。新サービスでは、通常取引時間に加え、プレマーケット、アフターマーケット、そしてオーバーナイトセッションのデータも網羅する。DeFiプロトコルが米国株式市場の全時間帯のデータに安全にアクセスできるのは、今回が世界初だという。

価格以上の重要データも網羅

「24/5ストリーム」で配信されるのは、単純な価格データだけではない。以下の重要指標もリアルタイムで提供される。

  • 買値(Bid)と売値(Ask)
  • 取引量(Volume)
  • 市場ステータス
  • 鮮度指標(データがどれだけ最新かを示す指標)

これらの高精度なデータにより、DeFiプロトコルは高度なロジックの実装や厳格なリスク管理、安全な執行が可能となり、より信頼性の高い「RWA(現実資産)関連商品」の提供が実現する。

すでに主要取引所が導入を開始

チェーンリンクはこれまで、27兆ドルを超える取引価値を実現し、190億件以上のメッセージをオンチェーンで配信してきた実績を持つ。現在、オラクル関連DeFiの約70%がチェーンリンクの技術によって保護されている。

今回の新ソリューションもすでに、以下の主要な取引所やRWA市場プロバイダーによって活用が開始されている。

主な活用企業: Lyra(ライター)、BitMEX、ApeX、HelloTrade、Decibel、Monaco、OpinionLabs、Orderly Networkなど

今後の展望

本サービスは現在、40以上のブロックチェーンで稼働しており、開発者は公式ドキュメントを通じて即座に統合を開始できる。

チェーンリンクは今後、資産クラスや対応地域を順次拡大し、最終的には「24時間365日稼働するグローバル市場」のインフラとしての地位を盤石にする構えだ。

出典

https://blog.chain.link/chainlink-24-5-us-equities-streams/