身近な攻撃としての偽サイト

暗号資産のフィッシングでは、検索広告を使って公式サイトに似せた偽ページへ誘導する手口が多い。利用者がウォレット接続や署名を行うと、トークン移動権限やNFT移転権限を奪われる可能性がある。

攻撃者は、ユーザーが急いでいる場面や、慣れた操作を繰り返す場面を狙う。DeFiや高頻度取引では、URL確認と署名内容確認が特に重要だ。

実務対策

基本対策は、公式URLのブックマーク利用、検索広告からのアクセス回避、ハードウェアウォレット、承認上限の定期解除、ウォレット分離だ。大きな資産は保管用ウォレットに置き、取引用ウォレットには必要額だけ入れる。

企業では、公式URLリスト、ブラウザ拡張の管理、DNSフィルタリング、社内教育が有効だ。プロトコル監査だけでは利用者操作のリスクを防げないため、運用設計まで含めた防御が必要になる。

小宮滉

この記事の著者
小宮滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。
また、Web3・ブロックチェーン領域の開発を中心に活動しており、LINEおよびKakaoが支援するパブリックブロックチェーン「Kaia」のアンバサダーとしても活躍。LINEヤフー株式会社のグループ会社であるLINE NEXTとエージェンシー契約を締結し、LINE Mini Dappの導入支援を行っている。