制裁回避と暗号資産

米国当局が、イラン関連のビットコイン保険スキームに制裁を科した。CoinDeskは、ホルムズ海峡を航行する船舶に関わる保険・決済網で暗号資産が使われた疑いがあると報じている。

暗号資産は国境をまたぐ送金に適している一方、制裁回避や違法金融にも利用され得る。今回の事案は、海運、保険、制裁、暗号資産が接続する複雑なリスクを示している。

監視体制の重要性

規制当局は、取引所やカストディ事業者に対して制裁リスト確認、ウォレット分析、不審取引報告を強く求める。ステーブルコインやビットコインの利用が広がるほど、オンチェーン監視と本人確認は金融インフラの必須機能になる。

日本の事業者にとっても、制裁対象地域や高リスクウォレットとの接点をどう遮断するかは重要だ。国際送金やWeb3決済を扱う企業は、利便性だけでなくコンプライアンス運用を事業設計に組み込む必要がある。

小宮滉

この記事の著者
小宮滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。
また、Web3・ブロックチェーン領域の開発を中心に活動しており、LINEおよびKakaoが支援するパブリックブロックチェーン「Kaia」のアンバサダーとしても活躍。LINEヤフー株式会社のグループ会社であるLINE NEXTとエージェンシー契約を締結し、LINE Mini Dappの導入支援を行っている。