American Bitcoin Corp.は4月22日、カナダ・Drumheller拠点で追加のASIC約11,298台の通電・稼働を完了したと発表した。これにより、同社の運用フリートには約3.05EH/sが新たに加わり、追加分の平均効率は約13.5J/THとなる。

今回の増強で何が変わったのか

今回の発表の核は、今年前半に購入済みだった追加マイナー群が、実際にDrumhellerサイトでフル配備・通電まで完了した点にある。American Bitcoinは、この追加配備によって保有フリート全体が約89,242台、保有ハッシュレートが約28.1EH/sになったとしている。

一方で、実際に稼働中の「operational fleet」はこれとは別であり、追加通電後の運用フリートは約58,999台、約25.0EH/s、平均効率約14.1J/THだと説明している。つまり、同社は「保有している機材総量」と「現時点で実際に通電・稼働している機材」を分けて開示している構図である。

Drumheller拠点の拡張は3月発表計画の完了を意味する

American Bitcoinによれば、今回のDrumhellerでの通電完了は、2026年3月3日に最初に公表していたフリート拡張計画の“運用面での完了”に当たる。高効率マシンを本格稼働へ移したことで、同社は「現物購入より低いコストでビットコインを積み上げる」という自社モデルをさらに前進させたと位置付けている。

会社が強調するのは「低コストでのビットコイン蓄積」戦略である

同社は自らを単なる採掘会社ではなく、「Bitcoin accumulator」と表現している。発表文でも、今回の増強はハッシュレート拡大そのものより、資本配分を律しながら低コストでビットコイン保有を積み増す経営モデルの実践例だと強調している。Eric Trump氏は、今回のDrumheller配備について、迅速な実行と規律ある資本投入を通じて、機関投資家規模でのビットコイン露出を効率よく広げる方針を示すものだと述べた。

Hut 8傘下としての位置付けも重要である

American Bitcoinは、Hut 8 Corp.の過半出資子会社である。会社説明では、同社を「America’s Bitcoin infrastructure platform」を構築するためのビットコイン蓄積プラットフォームと位置付けており、自己採掘の拡大と蓄積戦略を組み合わせる独自モデルを掲げている。今回のDrumheller増強も、その成長路線の一部とみるべきである。

今回の発表が意味するもの

今回のニュースは、American Bitcoinが保有マシンの購入発表だけで終わらず、実際の通電・稼働フェーズまで着実に進めていることを示している。特に約3.05EH/sという追加分は、現物ビットコインを単純購入するのではなく、自前の採掘能力を通じて保有を増やす同社の戦略を裏付ける数字である。

ただし、今回の数値はすべて会社発表ベースであり、今後の採掘収益性はビットコイン価格、電力コスト、設備稼働率、ネットワーク難易度などに左右される。とはいえ、少なくともDrumheller拠点の増強完了によって、American Bitcoinは「保有量を増やす会社」から「それを大規模に運用へ乗せる会社」へ一段進んだといえそうである。

出典

https://www.prnewswire.com/news-releases/american-bitcoin-completes-energization-of-11-298-additional-asics-at-drumheller-site-adding-3-05-ehs-to-operational-fleet-302749161.html