Krakenの親会社Paywardが、トークン化株式サービス「xStocks」の対象市場を米国株以外へ広げようとしている。CoinDeskによると、同社は投資インフラ企業GTNと連携し、まず香港上場株をxStocksに取り込み、その後、英国、欧州、韓国株へ拡大する計画だ。

これまでトークン化株式は、米国の大型テック株やETFにアクセスする手段として語られることが多かった。しかし今回の動きは、オンチェーン証券が「米国株の代替商品」から「国境をまたぐ資本市場アクセス」へ広がる可能性を示している。

米国外の株式が焦点に

xStocksは、株式やETFを裏付けにしたトークンを発行し、ブロックチェーン上で移転できるようにする仕組みだ。Paywardによれば、同サービスは500以上のトークン化証券を扱い、累計取引高は350億ドルを超えている。ただし、米国投資家には提供されていない。

香港や韓国には、AI半導体、EV、ゲーム、ECなど、世界の個人投資家が注目する企業が多い。従来の証券口座や地域規制の壁を越えてアクセスしやすくなるなら、トークン化株式は新たな投資導線になり得る。

課題は規制と権利処理

一方で、トークン化株式は単純な暗号資産ではない。裏付け株式の保管、価格形成、配当、議決権、投資家保護、各国規制への対応が問われる。GTNは90以上のグローバル市場に接続するインフラを持つとされ、こうした証券実務を担う役割が重要になる。

RWA市場の主戦場は、米国債やファンドから株式へ広がり始めた。今後は、どの企業が最も多くの銘柄をオンチェーン化するかだけでなく、実際の株主権利や流動性をどこまで制度金融に近い形で扱えるかが競争軸になりそうだ。