市場構造法案の現在地

米国の暗号資産市場構造を定めるCLARITY Actは、9月の手続き採決へ向けた調整局面に入っている。法案は、トークンの発行・流通、取引所登録、SECとCFTCの管轄分担を明確にする狙いがある。

業界にとっては、規制の有無よりも、どの当局のどのルールに従えばよいかが重要だ。曖昧な状態が続くと、上場判断、カストディ、DeFiアクセス、機関投資家の参入が遅れる。

採決前の論点

交渉では、議員の暗号資産保有に関する倫理条項、ステーブルコイン報酬の扱い、消費者保護、違法金融対策が焦点になっている。これらは政治的には妥協が難しい一方、制度の信頼性を左右する。

米国が明確なルールを出せなければ、香港、シンガポール、欧州などが制度面で先行しやすい。CLARITY Actの進展は、暗号資産価格だけでなく、事業拠点と資本市場の配置にも影響する。

小宮滉

この記事の著者
小宮滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。
また、Web3・ブロックチェーン領域の開発を中心に活動しており、LINEおよびKakaoが支援するパブリックブロックチェーン「Kaia」のアンバサダーとしても活躍。LINEヤフー株式会社のグループ会社であるLINE NEXTとエージェンシー契約を締結し、LINE Mini Dappの導入支援を行っている。