韓国の金融規制当局である**金融委員会(FSC)は15日、これまで事実上禁止していた暗号資産(仮想通貨)の現物ETF(上場投資信託)**について、国内での発行および海外ETFの仲介を容認する方針を盛り込んだ「暗号資産市場の制度整備および市場活力向上策」を発表した。

あわせて、これまで厳格に制限してきた法人および機関投資家による暗号資産への直接投資についても、段階的に解禁する検討に入ったことを明らかにした。

投資家保護から「市場の高度化」へ舵

韓国政府はこれまで、投資家保護とマネーロンダリング防止の観点から、金融機関による暗号資産の保有や、現物ETFの取り扱いに対して極めて保守的な立場を取ってきた。

しかし、2026年に入りロンドン証券取引所(LSE)での「BOLD」上場など、欧米市場で暗号資産と伝統資産を融合させた金融商品の拡充が進んでいることを受け、韓国金融市場の「ガラパゴス化」を懸念する声が強まっていた。今回の決定は、グローバルスタンダードに合わせることで、韓国の金融競争力を高める狙いがある。

発表の主な骨子

FSCの発表したロードマップにおける主なポイントは以下の通りである。

  1. ビットコイン現物ETFの容認 国内の証券会社に対し、米国や英国で上場しているビットコイン現物ETFの仲介を許可する。また、国内での現物ETFの上場に向けたガイドラインを2026年上半期中に策定する。
  2. 法人による投資口座の解禁 一定の要件を満たした法人に対し、暗号資産取引所での実名口座開設を認める方向で調整する。これにより、企業による資産運用やWeb3関連事業の資金管理が円滑化される。
  3. カストディ(保管)業務の規制緩和 銀行などの金融機関が、安全に暗号資産を保管できるカストディ業務に参入できるよう、関連法案を改正する。

市場の反応と今後の展望

今回の発表を受け、韓国の暗号資産関連株や証券セクターは軒並み急騰した。特に、既に暗号資産取引所と連携している主要銀行や、システム開発を手掛ける企業への期待感が高まっている。

FSCの金(キム)委員長は会見で、「暗号資産はもはや無視できない主要な資産クラスとなった。投資家保護を大前提としつつ、制度圏への取り込みを加速させることで、透明性の高い市場を構築する」と述べた。

今後、韓国国内での現物ETF上場が実現すれば、アジア市場における暗号資産のハブとしての地位を強めることになりそうだ。

出典

https://www.fsc.go.kr/no010101/86064?srchCtgry=&curPage=&srchKey=&srchText=&srchBeginDt=&srchEndDt=