金融配管としてのDLT

BroadridgeのDistributed Ledger Repo基盤が7月に8兆ドル規模を処理したと報じられた。これは、トークン化や分散台帳が個人向け投資商品だけでなく、金融機関同士のレポ取引や担保管理といった裏側の市場インフラに浸透していることを示す。

レポ市場では、担保、決済、照合、所有権移転の効率が重要になる。DLTは、取引後処理の短縮や透明性向上に使われやすい。

RWAへの示唆

RWAの成長を測る際、オンチェーン上のトークン発行額だけでは不十分だ。既存金融機関がどの業務を分散台帳へ移し、どれだけの取引量を処理しているかも重要な指標になる。

日本の金融機関にとっても、証券トークン、担保管理、短期金融市場、決済ネットワークは実装余地が大きい。トークン化の本命は、派手な表側よりも金融配管の効率化にある。

小宮滉

この記事の著者
小宮滉

コインチェック株式会社を経て、現在はGUILD株式会社および一般社団法人Web3人材マネジメント協会の代表理事を務める。

Web3・仮想通貨分野では、「NGG(NinjaGuild_Japan)」というコミュニティの運営や、「IVS Crypto THE DEMODAY」MetaMeトラックでの優勝など、多くの実績を有する。
また、Web3・ブロックチェーン領域の開発を中心に活動しており、LINEおよびKakaoが支援するパブリックブロックチェーン「Kaia」のアンバサダーとしても活躍。LINEヤフー株式会社のグループ会社であるLINE NEXTとエージェンシー契約を締結し、LINE Mini Dappの導入支援を行っている。